170930 お前たちが見える

保育園の運動会が近いのです。

うちの保育園だけかどうかは知りませんが、子どもたちが
自分たちか何かの絵を書いて、それを万国旗の代わりにして
会場を飾ります。

運動会前ですが、もう飾ってありました。
チビっ子のそれを物色したのですが、見つけられませんでした。

しかし、彼らの画は面白いですね。

小さい子が人を描けば、点が3つまる一つ。
シミュラクラ現象のお手本のような感じです。

上の子になると、髪の毛の表現が枠にハマっています。
男の子は波平さんのようなまばらな毛の頭、女の子はどんな
髪型の子だったとしても軒並みツインテールです。

だとしても、全く同じ画にはなっていません。
友達と申し合わせて同じ画を描いたようなそれは有っても、
同じではありません。何かが必ず違います。

OLYMPUS CORPORATION E-M1MarkII (50mm, f/1.4, 1/400 sec, ISO200)
見えたものを描いて、生きていくお前。

使う色、線の太さ、同じ物を描いても描き味や構図、
注意深く見ていくと違うところが見つかります。

それがきっと、個性だと思いました。

目で見て、それをどういう風に表現するのか?
例外はあるとして、彼らは誰かに認めてもらうために描いている
わけではありません。形や色を正確に描くとか邪な思いはなく、
思ったことを、そのまま描いているだけ。

多分、そういうことは今だけしか出来ないと思います。

見えたものをただただ素直に描く。
人としての純粋ではない考えや気持ちで染まり、徐々にそれは
色褪せていく。誰かに教えられて、型にはまっていき、
そして何時か簡単には描けなくなっていくのです。

それでも、きっとこの先、何かしらを描き生きていくお前。
だまって目の前のそれを、何かで描いて行くお前。

もう人生40年弱を無駄に過ごしたとしか思っていない
自分なので、今の彼らがとても羨ましく感じました。

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